2015年に東京都の全世帯に配布された『東京防災』で勧められている10の防災アクションのまとめ第6弾、「耐震化チェックをしよう」です。
直下型地震であった阪神・淡路大震災で亡くなった方の8割は家屋倒壊による圧死でした。地震のエネルギーとしては東日本大震災のおよそ1000分の1であったとはいえ、本当に多くの被害が出ました。首都直下型地震や南海トラフ地震などの危機が迫っていると言われている今、自分が住んでいる家やマンションの耐震を考えるのはとても重要な事ですね!
1968年の十勝沖地震や1978年の宮城県沖地震の発生を受け、1981年6月1日に建築基準法が改正されました。まずはこれ以前に建てられた(正確には建築確認が下りた)建物かそれ以後に建てられた建物かで耐震性が大きく変わります。旧耐震基準では「震度5強程度の地震ではほとんど損傷しない建物であること」であったのに対し、新耐震基準は「震度6強~7に達する程度の地震で倒壊・崩壊しない建物であること」となっています。そのため改正前後では地震による建物の倒壊リスクが大きく異なります。
とはいえそれがすべての要素ではありませんので、1981年6月1日以降に建築確認が下りた建物だから安心と考えるべきではありません。水害などの災害に遭っている建物や雨水が建物内に浸水している建物、またシロアリなどの被害がある場合などは建物が地震に対して弱くなっている可能性があります。地盤によっても建物の耐震力に差が出ます。
まずは簡易的に『東京防災』107ページにあるチェックシートで確認することもできますし、【財団法人日本建築防災協会】が『誰でもできる我が家の耐震診断』という親切なページを用意してくれていますので、これを利用することもお勧めです。問診に応えるだけで簡易的に耐震のセルフチェックをすることができます。ぜひこのページを開いてやってみましょう!その結果が心配な場合には、専門家に診断を依頼することができます。
とはいえ耐震診断も改修もそれなりに費用が掛かります。耐震診断や耐震化工事に助成金を取り決めている自治体が多くありますので、ご自分の住む自治体にもそのような制度があるかどうか調べてみてください。東京都も無料の相談窓口を設けています(『東京防災』269ページに相談窓口一覧があります)。
この家大丈夫かなぁ…と心配な方は、まずは相談してみましょう!
やまざきひかる
※この記事は2015年10月に投稿した記事の内容をブラッシュアップして再度投稿したものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿