2015年10月11日日曜日

多数派同調性バイアス

10月8日に広島市で発生した火災で、残念なことに3名の方が亡くなりました。
死傷された方々が2回の同じ部屋におられた可能性があるとの報道を聞いて、防災心理学の「多数派同調性バイアス」を思い出しました。(今回の火災で同調性バイアスが関係していたという報道は今のところありません)

『あの街に桜が咲けば』上映後の小川光一監督による講演でも何度か耳にしている言葉なので気になって調べていました。ある心理学者の研究によると、不意の災害に見舞われた際に落ち着いて行動できる人はわずか10〜15%ということで、ショック状態で何もできなくなってしまう人が大多数だそうです。密室で火災に気付いた時点で全員が何もできない状態の場合に「多数派同調性バイアス」が働くと、どうして良いか分からないので周囲の人の動きを探り同じ行動をすることが安全と思い込んでしまうようです。結果全員が逃げ遅れてしまうと。同じ状況で、1人でも落ち着いて状況を判断して避難することを選ぶことでその部屋の全員が助かったというケースも多いようです。

これは火災の時だけに働く心理ではありません。地震などの発災時や津波警報、避難勧告、避難指示の時にも働くかもしれません。自分は何の準備もせずに前述の落ち着いて行動できる10〜15%に入る自信はありません。災害が起こった時にどう行動するか日頃からイメージしておくことや防災心理学をもう少し勉強するなどの積み重ねでその自信をつけていけたらと思います!

やまざきひかる

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