2015年10月30日金曜日

防災ブログを始めて今日で1ケ月!


日記も続いたことのない私が、慣れないブログを始めて今日で1ケ月が経ちました。
三日坊主の王道を歩んできた自分史に縛られつつも、こうして27回目の投稿まで続けることができているのが不思議です。

東日本大震災被災地との関わりから現地の方々とお話しする機会をたくさんいただきました。そしてその出会いを通して、災害が起きた時に自分の大切な人たちはもちろん、一人でも多くの人たちに生き延びてほしいという想いを自分がずっと抱えていたということに気づきました。今、その想いが自分を防災の道へと突き動かしているのだと思います。

そんな想いを持って始めたブログですが、他の人の目に触れることなんてないんじゃないか…だったら自分の勉強のため、そして自分の気持ちの変遷を後々知るために書けばいいのではないかと言い聞かせていた節がありました。いざブログを書いても会話やメールと違って一方通行なものなので、対人間としての実感が湧かず、自分が防災のブログを書くことに意義があるのかと、当初は頭の片隅にモヤモヤを抱えていました。

でもこの1ケ月の間に、「最近やってる防災のこと、すごくいい活動だよね!」とか、「うちの子は、災害が起きた時に自分を守るための知識をきっと全然持っていないと思います。しっかり教えてあげるのが親の務めだってあらためて気づかせてもらいました」というようなことを何人かの方が言ってくださいました。本当に心から嬉しかったです。いろいろな形で応援いただき、本当にありがとうございます!

もう単純なので、ブログ始めて良かったぁ~!なんて思ってます(^_^)
勉強しながら書かせていただいているので難しい文章は書けませんが、いっそのことそれを武器にしてストレートに想いが伝わるようなブログを目指していきたいと思います。

自分の命について、ほかの人の命と同じように大切には思えないという気持ちは今この時も拭えていませんが、この心の中の矛盾が無くなる日が来ることを願いつつ、楽しく続けることを目指します。

この1ケ月で大きく変わったことがもう一つありました。家族の中で防災・減災についての会話が飛躍的に増えたんです!ちょっと意識を変えるだけでこんなにも違うんだなぁと実感しています。

これからも、よろしくお願いいたします!

やまざきひかる

2015年10月29日木曜日

【シチュエーション別・地震対策】②スーパー・コンビニなどで


スーパーやコンビニエンスストアは、ほぼ毎日行く場所ですね。
親子で一緒に行くことも少なくないと思います。

スーパーの防犯カメラがとらえた地震の瞬間の映像(YouTubeより)をご覧になったことはありますか?一瞬にして棚の商品が床に落ちています。

スーパーやコンビニなどで大きな地震に遭遇したら、状況に応じて次のルールを実践しましょう。

①上からの落下物に気をつけて棚から離れましょう!(エレベーターホールや商品の少ない場所、柱の近くなど安全なところに移動します)
②買い物かごやかばんなどを頭の上に持ち上げて頭を守りましょう!(頭とかばんなどの間に空間を作り、手首を内側に入れると衝撃を吸収しやすくなります)
③揺れがおさまったら、お店の人の指示に従って落ち着いて避難しましょう!(出口に人が殺到すると二次災害を引き起こす可能性がありますのでパニックにならないように)

普段からよく行くお店もありますよね?次に買い物に行くときに、一時的に避難できる安全な場所や非常口の場所を親子で確認しておきましょう!

頭の守り方、親子で練習してみてくださいね。

やまざきひかる


2015年10月28日水曜日

【シチュエーション別・地震対策】①車の運転中


車の運転中に大地震に遭遇したら、どのように行動すれば安全でしょうか。
またそのあとに避難する必要がある場合、車をどのような状態で放置すればよいでしょうか。

状況に応じた判断が必要ではありますが、基本的なルールを覚えておくと役に立ちます。
運転中に緊急地震速報が鳴ったり揺れを感じたりしたら…

①ハザードランプを点灯し、徐々に減速します。=急ブレーキは事故を引き起こします。
②道路左側に車を止めてエンジンを切り、揺れが収まるまで待機します。
③ラジオをつけて災害の情報を聞きます。
④可能なら近くの駐車場や広場まで移動します。
⑤やむを得ず道路に駐車したまま避難する場合は、キーは付けたままドアロックはせず連絡先のメモを残し貴重品を持って避難しましょう。

高速道路を運転中にはタイヤがパンクしたときのようにハンドルが左右にとられます。慌てずに徐々に減速して左側に車を寄せましょう。緊急車両の通行を妨げないように気を付けられるといいですね。

短いトンネルの中であれば減速して出口まで走り、長いトンネルの中だったら上記のルール―に沿って車を駐車したまま非常口から徒歩で脱出しましょう。

車を運転する方は①~⑤の基本的なルールを頭に入れておき、普段運転しながら「ここで地震に遭遇したらこうしよう」とイメージしておくことが大事です。そして普段から安全運転を!

やまざきひかる



2015年10月27日火曜日

今やろう!その⑥【耐震化チェックをしよう】


9月に配布された冊子『東京防災』ですすめられている10の防災アクションについて、その⑥【耐震化チェックをしよう】です。

参照:『東京防災』106~108ページ

直下型地震であった阪神・淡路大震災で亡くなった方の8割は家屋倒壊による圧死でした。地震のエネルギーとしては東日本大震災本震の1000分の一であったとはいえ、本当に多くの被害が出ました。自分が今住んでいる家やマンションの耐震を考えるのは重要な事ですね。

1968年の十勝沖地震や1978年の宮城県沖地震の発生を受け1981年6月1日に建築基準法が改正されました。まずはこれ以前に建てられた(正確には建築確認が下りた)建物かそれ以後に建てられた建物かで耐震性が大きく変わります。旧耐震基準では「震度5強程度の地震ではほとんど損傷しない建物であること」であったのに対し新耐震基準は「震度6強~7に達する程度の地震で倒壊・崩壊しない建物であること」となっています。そのため改正前後では地震による建物の倒壊リスクが大きく異なります。

とはいえそれがすべてではありませんので、1981年6月1日以降に建築確認が下りた建物だから安心と考えるべきではありません。水害などの災害に遭っている建物や雨水が建物内に浸水している場合、またシロアリなどの被害がある場合などは建物が地震に対して弱くなっている可能性があります。

『東京防災』107ページにあるチェックシートで確認することもできますが、【財団法人日本建築防災協会】が『誰でもできる我が家の耐震診断』という親切なページを用意してくれています。問診に応えるだけで簡易的に耐震のセルフチェックをすることができます。とりあえずこのページを開いてやってみましょう!その結果が心配な場合には、専門家に診断を依頼することができます。

とはいえ診断も改修も費用が掛かる話です。耐震診断や耐震化工事に助成金を取り決めている自治体が多くあります。ご自分の住む自治体にもそのような制度があるかどうか、調べてみてください。東京都も無料の相談窓口を設けています(『東京防災』269ページに相談窓口一覧があります)。また、私も建築が専門ですのでご相談に乗ることができます!

この家大丈夫かなぁ…と悩まずに、まずは相談してみましょう!
今やろう!家の耐震化チェック、でした。

やまざきひかる



2015年10月26日月曜日

『あの街に桜が咲けば』東京上映



陸前高田市のドキュメンタリー『あの街に桜が咲けば』。

この映画についての詳しいことは10月2日のブログに書かせていただきましたが、これは陸前高田市の津波到達ラインに17000本の桜を植えるプロジェクト・桜ライン311の活動を追ったドキュメンタリーです。

「自分の住む地域で災害が起きる時、あなたは自分と大切な人を守れますか?」

同じ思いをしてほしくない、先人の教訓が生かされなかったことが悔しい、という東日本大震災の被災地に住む方々の想いを伝えています。

以下、自戒を込めてです。
私たちには必ず配偶者・息子・娘・両親・兄弟姉妹・恋人など、とても大切な存在の人がいます。
私たちはみんな普段から自分の命を懸けてでもその人たちを守りたいと強く思っていますが、自分たちの身に起きる『災害』を意識して命を守るために備える人は少数派です。
災害が起こる時、大切な人と一緒にいて守ることができるとは限りません。そして「どこでもドア」もないしスーパーマンでもないので瞬時に助けに行くこともできません。

とても大事なことだと思います。防災・減災に関心を持つこと、そして大切な人にも自分の命を守る方法を知ってもらうこと。

こんなメッセージを受け取れる『あの街に桜が咲けば』が11月1日(日)に八王子市の首都大学東京で上映されます。学外の方も観ることができます。東京での上映は約半年ぶりになります。来年3月までしか上映会が行われない予定です。ぜひこの機会に、できれば大切な人と一緒に観てください!

詳細は公式HPの上映情報よりご確認ください。

やまざきひかる

2015年10月24日土曜日

災害時帰宅支援ステーション


昨日のブログ『オフィスの防災』 で帰宅困難者について書きました。
その追記です。徒歩で帰宅する人のための支援の取り決めの一つに「災害時帰宅支援ステーション」があります。

災害時帰宅支援ステーションとして、民間事業者であるコンビニエンスストア・ガソリンスタンド・ファミリーレストランなどが協力事業者として、①飲用としての水道水の提供 ②トイレの使用 ③地図等による道路情報やラジオ等で知り得た通行可能な道路に関する情報を提供してくれます。

上の写真のステッカーが目印です。(写真はローソン奥沢七丁目店で撮影させていただきました)
実際の災害時にはのぼり旗も掲げられるようです。
事業者さんに配布されているハンドブックが公開されていました。参考になります。

ただしこれはあくまでも善意によるもので強制されるものではありません。協力事業者さん自体が被災者となるケースも十分に考えられますが、帰宅困難者の方々のために平時から備えてくださっていることに本当に感謝できますね。この協力のおかげで不安が少し取り除かれます。

ありがとうございます!

やまざきひかる



2015年10月23日金曜日

オフィスの防災




社会人が1日の大半を過ごすオフィスで被災する可能性は高いですよね。
親子の防災からは少し離れますが、今日はオフィスの防災について少し調べてみました。

減災のためにオフィスでできることもたくさんあります。会社が動いてくれることを待たないで個人個人が「自助」を意識して備えるなら、企業全体を守ることにもなります。

パソコンを固定しバックアップを取る
パソコンが落ちたり飛んだりして壊れるのを防ぐために固定することと、大切なデータを守るためこまめにバックアップを取るようにしましょう。遠隔地にある外部のサーバーを利用することもできます。

避難経路を確保する
自宅の場合と同じです。避難路となる通路やドアが塞がれることはないでしょうか。日頃からの整理整頓が災害時にも役立ちます。

オフィス什器・家具を固定する
これも自宅の対策と同じです。背の高いキャビネットやロッカー、ウォーターサーバーなどを倒れないように固定したり、キャスターのついたコピー機などが動かないように対策したりしましょう。特に高層階では長周期振動を想定した対策が必要です。
『東京防災』104〜105ページ参照

非常用物品や機材を備蓄する
帰宅できないことを考えて3日分程度の水と食料を、またケガに備えて医薬品も準備しましょう。備蓄品は倉庫の奥深くなどにしまいこまず、いつでもすぐに取り出せる場所に置いてください。

帰宅のために備えておく
自宅までの距離が概ね20km以上だと帰宅困難と想定されています。東日本大震災当日は電車などが止まり500万人以上の帰宅困難者が発生しました。首都直下地震発生時には社員を一定時間社内に待機させることで混乱を抑える「一斉帰宅抑制」が推奨されています。待機後に徒歩で帰宅する場合には何が必要でしょうか?ヘルメット・歩きやすい靴・方位磁石・地図・ライト・水筒・非常食・簡易トイレなど、各自必要と思われるものを会社に備えておきましょう。帰宅が無理と判断し会社に泊まる場合には寝袋や歯ブラシなども必要かもしれません。

安否確認方法を決めておく
社外に外出していることを想定して会社との、またもちろん家族との安否確認の方法をあらかじめ決めておきましょう。電話回線がパンクすることが考えられます。電話やメール以外に、災害伝言ダイヤル・TwitterやFacebookなどを利用することも検討しましょう。


このほかにも、社内で防災訓練をすることでイメージを共有しておくこと、災害時の任務分担をあらかじめ決めておくこと、周辺企業や地域との連携を常に保っておくことなどもいざという時に役立ちます。

繰り返しになりますが、会社が動いて準備してくれるのを待つのではなく個人ができる備えを今やりましょう!

やまざきひかる


2015年10月22日木曜日

夜、眠る時…

夜中、ぐっすり眠っているときに緊急地震速報が鳴るとびっくり仰天です。
頭が半分眠っているので、すぐに適切に行動するのは難しいですよね…。

枕元にいつも置いておくと良い物を、下記から4つ選んでみてください。

⑴ 頭や体を守るための枕や布団
⑵ すぐに逃げるための自転車
⑶ 飢えをしのぐための食料
⑷ 動けなくなった時に居場所を知らせるための笛
⑸ 停電時に照らすための懐中電灯
⑹ 避難時の足の怪我を防ぐためのスリッパや靴
⑺ 暖をとるための七輪

正解は⑴、⑷、⑸、⑹です。
原則、移動は揺れが収まってから。じっとしている間は枕や布団で頭を守りましょう。
揺れが収まったら家族の無事を確認します。もし家の構造物や家具などで身動きが取れないようなら笛で自分の居場所を知らせましょう。
停電していたら懐中電灯を使って避難します。ガラスの破片などの危険がいっぱいですので必ずスリッパや靴を履きましょう。

今夜からさっそく準備してみましょう!

やまざきひかる


※参考にさせていただいた資料:『防災かあさん』 (みんなの防災部著/羽鳥出版)

2015年10月21日水曜日

今やろう!その⑤【家具類の転倒防止をしよう】


9月に配布された冊子『東京防災』ですすめられている10の防災アクションについて、その⑤【家具類の転倒防止をしよう】です。

参照:『東京防災』100〜103ページ

10月16日のブログで部屋の安全を確認しました。家の中の家具や家電で危険と思える状況を見つけたら、命を守るために改善しましょう!大きな地震が起こると家具や家電は文字通り飛んできて人を襲います。具体的な方法は『東京防災』の冊子をご覧ください。以下、他の書籍などからの提案も交えてまとめてみました。

背の高い家具・冷蔵庫など
 (1)L型の金具で壁と固定する。(壁の強度に注意)
 (2)突っ張り棒タイプの転倒防止器具で固定する。
 (3)着脱式移動防止ベルトで固定する。
 (4)前下部にくさび形の転倒防止板を差し込む。
 (5)キャスター付きであれば下皿を置き移動を防止する。

壁に接していない背の低い家具
 (1)テーブルや椅子は脚に粘着マットなどの滑り止めをつける。

食器棚や吊戸棚などの開き戸
 (1)収納物が飛び出さないように開放防止器具を設置する。

その他、本棚にはゴムバンドやひもをかけて本が飛び出さないようにすること、テレビをテレビ台に固定すること、水槽の下に粘着マットを敷くこと、吊り下げ式照明器具はチェーンで固定すること、ガラスに飛散防止フィルムを貼ることなどが推奨されています。

しかし昨日ホームセンターの防災用品コーナーを見ていて感じましたが、それ専用の器具はそれなりのお値段がしますね。全部の家具を安全な状態にするにはある程度の出費が必要です。もちろん代用できないものも多いですが、防災用品コーナー以外で売っているものを使うと費用を削減できるものもあります。例えばL型の金具は1個100円程度でしっかりしたものが買えますし、吊戸棚などの開き防止には200円ぐらいから売っている「打掛」という金具を使用することもできます。節約しながら命を守る方法があります。個人としても会社としてもお手伝いしたいです。あきらめてしまう前に、どうぞお気軽にご相談ください!

今、部屋を見回してください。
例えば寝室でベッドや布団の頭の位置に倒れてくるかもしれない家具はありませんか?倒れると避難経路をふさいでしまう向きに家具が置かれていますか?
ちょっと忙しくて今すぐには家具の固定などができないという方も、危険かもしれない家具の向きを変えたり配置を変えたりは今夜にもできますね!

今日取り上げたような家具の固定などの対策をすれば絶対安全というわけではありません。「倒れてこない」というよりは「倒れてくるまでの時間を稼いでくれる」と考えておいたほうが良いかもしれません。それを踏まえて家の中での避難行動をイメージしておきましょう!

やまざきひかる

2015年10月20日火曜日

親子で防災散歩

 
親子で近所を散歩することがありますか?
 
次の散歩の機会を『防災散歩』にしてみてください。家から学校までの通学路や、よく遊びに行く友達の家や公園までの道をよく観察しながら一緒に歩いてみてください。
 
危険な場所はありますか?大きな地震で倒れてきそうなブロック塀や崩れてきそうな崖などはありますか?大雨で増水していたら危険な川や用水路がありますか?雷が鳴ったらどこにどのように避難しますか?
 
 
 
親子それぞれが見慣れた風景の中にも、災害時に牙をむく隠れた危険が潜んでいます。
子どもが1人で行動しなければならない時に突然災害に遭遇したら、どのように命を守る行動ができるかいつもイメージできるように教えてあげてください。また子どもたちだけで行動しなければならない時に突然災害に遭遇したら、自分の子どもが「率先避難者」になれるようにも教えてあげてください。
 
親である私たちは大好きな自分の子どもを命をかけてでも守りたいと思っています。
でも「その時」には守ってあげられないこともあります…。
今、教えてあげることと一緒に備えることが「その時」に子どもの命を守ることにつながります。
 
『防災散歩』…特別に必要な物は何もありません。一緒に歩くだけです。今すぐできます!

『防災散歩』をやったことがあるよ、あるいはこのブログを見てやってみたよという方で、近所にこんな危険があることに気づいたとか親子でこんな会話が良かったなどの感想があれば、このブログへのコメントでぜひ教えてください!大切な生きた情報を皆さんと共有できたら嬉しいです。

やまざきひかる

2015年10月19日月曜日

【実践編】今やろう!非常用持ち出し袋のチェックをしました


今夜は家族一緒に非常用持ち出し袋の中身をチェックしました!
まずは家族4人分の非常用持ち出し用袋を居間に集め、中を全部出しました。
 
 
9月に我が家にも届いた『東京防災』90ページを開きながら足りないものがないかチェックしました。提案されているものの中では足りないものはありませんでした。
 
次に家族でイメージしました。自宅が被災して住むことができなくなり避難所で暮らすこと、また避難所が満杯で入ることができず公園などで野宿することなどです。イメージして話し合うことで必要な物をより具体的に考えることができました。例えば冬の避難生活をイメージするとカイロ、歯を磨けない状況をイメージするとガムやペーパー歯磨きが必要なのではないか?などです。この話し合いから、みんなの中にトイレのことやプライバシーのことなど不安がたくさんあることも分かりました。準備することで減らせる不安もありますね。
 
また昨年冬から同居している母の非常用持ち出し袋の中身を初めて一緒に見ました。足りないものを教えてあげなければと意気込んでいたのですが…その中身は一番充実していました!! 参考になることが多かったですし、明日買わないといけないと思っていた「アルミブランケット」が4セット入っていたので家族それぞれのリュックに1セットずつ入れることができました。
 
今回の非常用持ち出し袋のチェックでは下記の点にも気づきました。
 
①手回し充電式ラジオ兼懐中電灯の使い方をちゃんと理解していなかった。
②一部の乾電池の使用期限が過ぎていた。
③一部の缶詰・アルファ米・お菓子・水の賞味期限が迫っていた。
④子どもにも防災に関心を持たせることは本当に難しい。
⑤娘のリュックが小さすぎた。
 
明日は100円ショップなどを回って足りないものを購入してきます。具体的には、数が足りなかった軍手とウエットティッシュ・簡易エアーマット・消毒液・ホッカイロ・レジャーシート・おしりふき・子ども用マスク・ナイフ・賞味期限が近かったのでミネラルウォーター・使用期限が切れていたので単4電池です。夜には充実した非常持ち出し袋になっていると思います。
 
近日中に始めたいと思っている「防災ピクニック」は、この非常用持ち出し袋を背負って歩きながら地域を知り、ほかの家族と非常用持ち出し袋の中を見せ合いながらいろいろなことに気づく機会になると思います。
 
 
↑途中こんな光景もありました(笑) 大切なペットとはいえ非常用持ち出し袋の中に入れっぱなしにしておくわけにはいけませんので、ペットとの避難についても別の機会に家族会議したいと思います。
 
非常用持ち出し袋のチェック、家族全員ですぐにやってみてください!
必ず気づくことがありますし、災害時を具体的にイメージしながら会話することができます。
 
やまざきひかる



2015年10月18日日曜日

アレルギー対応食品を備蓄しましょう!


食物アレルギーは、大人ももちろんですが特に子どもたちは命にかかわる場合がありますよね。そのような子どもたちは、災害で避難生活を送っているときに支援物資として届く粉ミルクや食事を安心して口に入れることができません。

東日本大震災の時にもこのような子どもたちがいて困ったというケースがあったようです。支援物資としてアレルギー対応食品を送った団体や個人もいたようですが、多くの場合必要な人の手元に届けることが困難だったそうです。特に行政の側も被災するような状態の時には混乱が生じ、アレルギー対応食品を必要としている人を把握することに手が回らないことは容易に想像できます。スーパーに行けたとしても、メーカーの工場の被災や道路・交通事情の悪化が原因で必要な食品が手に入らない可能性も高いです。

私の友人・知人の中にもお子さんがアレルギーを持っているという方が何人かいます。話をお聞きするとアレルギーはそれぞれ違いますので、子どもの状況を一番把握しているのはもちろんご両親でしょう。そのようなお子さんを持つお父さん・お母さん、必要に応じたアレルギー対応食品・食べられるお菓子などをぜひ備蓄しましょう!混乱した状況下で頼れる相手が見つからないことも想定しておきましょう。お子さんを守ってあげてください!

やまざきひかる

2015年10月16日金曜日

今やろう!その④【部屋の安全を確認しよう】



9月に配布された冊子『東京防災』ですすめられている10の防災アクションについて、その④【部屋の安全を確認しよう】です。

参照:『東京防災』94~95ページ

家屋の耐震性が増し、大きな地震でも家が崩壊するというリスクは少なくなってきたかもしれません。しかし倒壊しない家の中でも、大きな揺れが起こると家具や家電が凶器と化します。高層住宅の上階ではさらにその危険は大きくなります。

今住んでいる家の中には、どんな危険がありますか?家族でチェックしましょう!
□ 避難経路となるドアや廊下が家具の転倒などでふさがれませんか?
□ 倒れてきそうな家具はありませんか?
□ ストーブに倒れかかって火事を引き起こすような位置に家具はありませんか?
□ 緊急地震速報を聞いてすぐに逃げ込めるような安全な部屋はありますか?

大きな揺れで背の高い家具や冷蔵庫は倒れ、テレビは水平に2~3m飛んできます。引き出しは飛び出し、窓や家具のガラスは割れます。地震での負傷者の30~50%は家具類の転倒・落下によるそうです。家具の配置を工夫したり家具を固定するだけでこのケガのリスクを大幅に減らすことができます。具体的な提案は『東京防災』95ページをご覧ください!

次回このブログで取り上げる「今やろう!」シリーズでは、家具の固定について取り上げたいと思います。

私は建築が本業で、特に内装工事が得意です。【防災士×建築】で、家具の固定や移動をご自分ではできない方のお手伝いもできたらと思っています。部屋の安全を一緒に確認して!などでもお気軽にお問い合わせください。当ブログのコメントやTwitter(@hikayamazaki)へのDMなどでお気軽にお問い合わせください。

やまざきひかる

2015年10月15日木曜日

親の手本



10月13日のブログに続き、10月12日に出席した『桜ライン311防災会議』からもうひとつ、最後の質疑応答でお聞きしたことをピックアップします。

2015年10月1日付で『やろうよ!こどもぼうさい』という防災団体(任意団体)を立ち上げました。子どもたちと子どもを持つ親世代の方々に、さらに防災・減災に関心を持ってもらえるような活動を目指しています。立ち上げたばかりで手探りで自信がない部分も多いので、この防災会議の機会に「子どもたちに防災について何を・どのように教えることが大切でしょうか?」と質問しました。

桜ライン311の前副代表・佐藤一男さんが答えてくださいました。
現在は防災士でもある佐藤さんは3人の小さな子どもたちのパパで、岩手県陸前高田市で被災され自宅は津波で流されてしまいました。(佐藤一男さんの体験談

ご自分の体験を踏まえ、次のようにアドバイスをくださいました。
「自分は子どもの頃、おじいさんから伝えられてきたことを繰り返し繰り返し教えられました。それは、津波が来たら人より先に逃げろ、大きな地震が起きたらテレビを見ている時間はない、逃げることを笑うやつのことは信じなくていい、といったことでした。大事なのは家庭で子どもの心に刷り込むこと、親がやって見せること、何度も何度も繰り返し語り行動に結びつけることだと思います。」

親の『生き方』には親の『言葉』よりも大きな力があります。
災害時に自分の命を守ることについても繰り返し言葉で教えることに加え、防災・減災に高い関心を持ち続けるという親の手本を見せることも本当に大切なんですね!

防災団体『やろうよ!こどもぼうさい』でも、子どもたちだけではなく、手本を示す立場の同年代の親の皆さんにも伝染するような活動を考えていきたいと思います。

たくさんのことを感じられた防災会議に感謝です。

やまざきひかる

2015年10月14日水曜日

今やろう!その③【大切な物をまとめておこう】



9月に配布された冊子『東京防災』ですすめられている10の防災アクションについて、その③【大切な物をまとめておこう】です。

参照:『東京防災』91ページ

災害時、すぐに持ち出せるように貴重品をまとめておくことがすすめられています。紙製の証書類(預金通帳・パスポート・土地や家の権利書・年金手帳・保険証・株券・保険証書・お薬手帳など)、印鑑、家族の写真などをまとめておくことができます。なるほど、水から守るためにビニールなどに入れておくのもいいんですね!そしてまとめた貴重品をまとめて盗まれることがないように十分に注意しましょう!

自宅が被災した場合、家屋倒壊による紛失や焼失可能性もあります。非常用持ち出し袋には預金通帳の番号部分のページのコピー・免許書等の写真付き身分証明書のコピーを必ず入れておきましょう。これがあれば原本が紛失・焼失してしまった場合にも必要な手続きを経て預貯金を引き出すことができるそうです。その他、1週間程度しのげる程度の額の現金(公衆電話用の小銭も)、いつも飲んでいる薬の名称を記載したメモなどを入れておくこともすすめられています!今すぐやってみよ〜!

やまざきひかる

2015年10月13日火曜日

危険な場所に生きているという認識を!



昨日(2015年10月12日)東京のお茶の水女子大講堂で行われた【桜ライン311減災会議】に出席しました。『桜ライン311』とは陸前高田市の津波到達ライン170kmに17000本の桜を植えるプロジェクトです。再び陸前高田市を津波が襲う時、後代の人たちが桜のラインより上に逃げることによって命を守ることを目指しています。それとともに、もう二度と災害によって同じ思いをしてほしくないと強く願って活動しています。

減災・防災について本当に考えさせられる内容でした。最後に訴えられた、「考えているだけではなくて行動してください!被災しないでください!私たちの後悔を繰り返さないでください!」という言葉が今も強く心に残っています。災害は必ず起こり被害をゼロにすることはできないので、どう被害を少なくするかを考えて実行することが「減災」です。

昨日の会議の内容から一つピックアップします。
スイスの保険会社スイス・リーが2013年に行った調査が紹介され、私たち一人一人が危険な場所に生きているという認識を持つことがすすめられました。この調査は世界616都市を対象に洪水、嵐、高潮、地震、津波などのリスクなどで被災する人口を推計して危険度を比較した調査です。ワースト1位、つまり災害に対して世界で最も危険な都市はどこだと思いますか?そうなんです。『東京・横浜圏』です。人口が密集していること、埋め立て地域が多いこと、道路が狭いことなども要素として挙げられているそうです。ちなみに『大阪・神戸圏』がワースト4位、『名古屋圏』がワースト6位に入っています。 また日本は非常に狭い国土ながら世界平均の2倍以上の雨が降ります。世界の活火山の7%(110個)がこの狭い国土にあります。大きな地震の発生頻度も世界4位(1980年~2000年の年平均)です。先日の関東・東北豪雨で大雨を降らせた線状降水帯は、今回被害を受けた地域以外のどこにでもかかる可能性もありました。

私たちには自分の周りでは災害は起こらないと考えたがる傾向がありますが、絶対に安全な場所なんて存在しないことを意識しないといけないですね。①認識する→②災害を理解しイメージする→③アクションし訓練する→④高い意識を継続する。続けていきたいです。

「考えているだけではなくて行動してください!被災しないでください!私たちの後悔を繰り返さないでください!」

やまざきひかる

2015年10月12日月曜日

今やろう!その②【非常用持ち出し袋を用意しよう】

9月に配布された冊子『東京防災』ですすめられている10の防災アクションについて、その②【非常用持ち出し袋を用意しよう】です。

参照:『東京防災』90〜91ページ

10月9日のブログで書かせていただいた「日常備蓄」とは似ているようで違います。日常備蓄は「家庭内避難」つまりライフラインが止まった自宅で過ごすために必要な備えであるのに対し、非常用持ち出し袋は自宅での避難生活ができないため「家庭外避難」が必要な時のための備えです。家庭外避難が必要な状況ということは、命を守ることを最優先すべき危急の事態であることを意味していますので、すぐに持ち出せて避難所まで持ち歩ける大きさであり、命を守るために個人の必要にかなった必要最低限な中身であることが必須です。日常備蓄とは別の考え方で両方を備えなければなりません。

前述の通り命を守るために必要なものは個人によって異なりますが、入れておくと良い基本的な物は『東京防災』90〜91ページに記載されています。これに加えて個人にとって必要なものを入れておきましょう。お子さんがいるご家庭ならそれぞれの子ども用の非常用持ち出し袋も用意することをお勧めします。子どもたちが自分の命を守る助けになるだけでなく、日頃から防災への意識を持つように教える上でも役立つと思います。

また家庭だけではなく、職場にも非常用持ち出し袋を準備することが進められています。ライフラインが止まった職場に泊まることや徒歩で帰宅しなければならない状況を想定して中身を考えることができます。

我が家の実践編も後日ブログでご報告したいと思います。

やまざきひかる

2015年10月11日日曜日

多数派同調性バイアス

10月8日に広島市で発生した火災で、残念なことに3名の方が亡くなりました。
死傷された方々が2回の同じ部屋におられた可能性があるとの報道を聞いて、防災心理学の「多数派同調性バイアス」を思い出しました。(今回の火災で同調性バイアスが関係していたという報道は今のところありません)

『あの街に桜が咲けば』上映後の小川光一監督による講演でも何度か耳にしている言葉なので気になって調べていました。ある心理学者の研究によると、不意の災害に見舞われた際に落ち着いて行動できる人はわずか10〜15%ということで、ショック状態で何もできなくなってしまう人が大多数だそうです。密室で火災に気付いた時点で全員が何もできない状態の場合に「多数派同調性バイアス」が働くと、どうして良いか分からないので周囲の人の動きを探り同じ行動をすることが安全と思い込んでしまうようです。結果全員が逃げ遅れてしまうと。同じ状況で、1人でも落ち着いて状況を判断して避難することを選ぶことでその部屋の全員が助かったというケースも多いようです。

これは火災の時だけに働く心理ではありません。地震などの発災時や津波警報、避難勧告、避難指示の時にも働くかもしれません。自分は何の準備もせずに前述の落ち着いて行動できる10〜15%に入る自信はありません。災害が起こった時にどう行動するか日頃からイメージしておくことや防災心理学をもう少し勉強するなどの積み重ねでその自信をつけていけたらと思います!

やまざきひかる

2015年10月10日土曜日

関東・東北豪雨から1ヶ月

大きな被害をもたらした「関東・東北豪雨」から今日で1ヶ月。

復興に向けた前向きな報道が目立つ中、今も400人以上の方が避難所での生活を強いられていますね。被災当日から変わっていない光景もあり、もと通りの生活に戻るにはまだまだ時間が必要ですね。

その日の朝まで、我が家がそんな状況になるなんて誰も思っていなかったと思います。私たちもいつ災害に遭遇するかわかりませんし、それをとどめる力もありません。できることは、イメージしておくことと備えておくことだけ。

やまざきひかる

2015年10月9日金曜日

今やろう!その①【日常備蓄を始めよう】

これから何回かに分けて、9月に配布された冊子『東京防災』ですすめられている10の防災アクションについて書きたいと思います。その①【日常備蓄を始めよう】です。

参照:『東京防災』 85~86ページ

東日本大震災が発生した当日や翌日に東京のコンビニやスーパーなどからおにぎりやパンが、そしてしばらくの間は飲料水や缶詰などがその棚から消えたことを覚えておられるでしょうか。また被災地のスーパーなどで長蛇の列ができ、食べ物を確保するために何時間も並ばなければならないという光景をご覧になったでしょうか。

東京で大地震が起こって自宅の倒壊を免れた場合、避難所ではなくライフラインが止まった自宅で数日間を過ごさなければなりません。家やオフィスに食べ物や飲料水が無ければ購入しなければなりませんが、前述のような状態で家族に必要な物を入手することができるでしょうか?気候的に厳しい時期に大地震が発生したら、スーパーや給水の列に長時間並ぶことは高齢の方にとってはかなりの負担になります。スーパーやコンビニで食べ物を十分に買えるまで、またライフラインの復旧まで何日間を要するかは被害の状況によって大きく違ってきます。最低3日分(高層マンションでは1週間分)の備えが必要と言われていますが、それは3日で復旧するということを約束しているものではありません。

この『日常備蓄』という考え方は、いわゆる災害用備蓄(乾パン・缶詰・手回し充電ラジオなど日常では使用しないものを備えること)とは違い、【日常の生活を送りながら食料品や日常必需品を少し多めに購入しておく】というものです。「まだ残っているうちに購入する」ということを習慣とするだけで気軽に行うことができます。日常備蓄しておくべき品目・量については『東京防災』の冊子86ページから89ページにも掲載されていますが、恐らくこの基となったと思われる東京都の資料を見つけました。もう少し詳しく書かれていますので参考になさってください。

参照:自然災害に備えた自宅での備蓄について~「都民の備蓄推進プロジェクトの展開」

このブログを書いていて気づきました。我が家の日常備蓄が全然足りていません…!!
帰宅してさっそく家族会議して備蓄します!!
みなさんもぜひ(^_^)

やまざきひかる

2015年10月7日水曜日

『東京防災』

防災月間だった9月に都内全家庭に配布された冊子『東京防災』。
もうご覧になられましたか?
すごく具体的でわかりやすいですね!

『今やろう』マークが付いているページでは、全員が今すぐできる防災アクションが具体的に説明されています。気合を入れて準備しなくても、文字通り今すぐできるものもありますよ。1人でも、夫婦でも、親子でも、3世代家族でも、カップルでも、一緒に冊子を開いてやってみましょう(^o^)

『東京防災』電子版もあります。外出先からでもいつでも見られますし、都民以外の方も参考にしていただけると思います。

東京防災HP(「防災ブックを読む」をクリックすると本が開きます)

やまざきひかる

2015年10月6日火曜日

被災地からの教訓


私の本業は建築系の仕事で、ほんの小さな会社を経営しています。一方で2013年夏に始めた、主に東日本大震災被災メーカーさんの商品を販売する『いわて三陸物産展』を現在に至るまで定期的に開催しています。

震災から約2年が経過して、被災地のために何もできておらず悩んでいた私を現在の活動に導いてくださった恩人の一人と言える木下繁喜さんが、今も岩手県大船渡市に住んでおられます。地元新聞社「東海新報」の記者だった木下さんと東京でお会いした際に、私が行ないたいと思っていることをお話しするとすぐに地元に招いてくださり、何日かに分けてお知り合いのメーカーさんに直接連れて行ってくださいました。初めてお会いする方々に私のことを熱くご紹介いただき商品を仕入れることができるよう導いてくださいました。今になって、飛び込みでメーカーさんの信頼をいただくことの難しさを強く感じていますので、木下さんのお人柄とそれまで築き上げてきた地元での信頼が、それを可能にしてくださったのだと感謝しています。

その木下さんの想いは、やはりご自分たちのつらい経験から、日本中の方が教訓を得てほしいというものだと思います。木下さんご自身、震災発生時から現在に至るまで本当にたくさんの苦しみを経験されています。そのほんの一部を話してくださったこともありました。お会いして少ししてから木下さんは東海新報社を退職され、今年に入り1冊の本を出版されました。『東日本大震災―被災と復興と―岩手県気仙地域からの報告』という本です。私たちが報道などで知ることがなかったような、被災地で起きた真実、そして復興に向けて動くことの難しさなどが綴られています。でも、ひときわ心に残ったことは大きな災害を経験された方ならではの想いでした。一例を挙げると「日常飲んでいる薬の名前や情報を肌身離さず持ち歩いてほしい」ということがあります。主治医だった方が震災で亡くなったり通っていた診療所が閉鎖されてしまったりしたため、自分の飲んでいた薬がわからなくなってしまったという方が多かったそうです。災害の時とはいえ薬を飲まないことが命に関わるというケースもありますもんね。自分と家族の薬の情報を、家族で共有するようにしたいと思います。本当にお世話になっている木下さんの想いも伝えていけたらと思っています。よければ木下さんの本もお読みください。

http://www.amazon.co.jp/東日本大震災-被災と復興と-木下-繁喜/dp/4899841507

やまざきひかる

2015年10月4日日曜日

娘の不安、そして親の務め


小学生になる私の娘は発達障がいを持っています。でもそれは障がいではなく一種の個性のようで、発達が足りないように感じる部分がある一方で、人を気遣えるとても愛情深い子に育っていると思います。ただ、抗し難い大きな不安をいつもいつも抱えていて、それが彼女に生きづらさを生んでいるのだろうなと感じています。高学年になった今も1人では学校に通えません。ここ何年も妻が一緒に学校に行き、授業が終わるまでずっと学校にとどまって一緒に下校するという毎日が続いています。それでもあらゆることに対する不安が消えることはなく、一日中がんばって不安な気持ちと闘っています。

そんな娘は東日本大震災の記憶がよみがえった時や災害のニュースなどを見た時に頻繁に、「三鷹は津波も地震も大丈夫だよね?川も近くにないから、洪水にもならないよね」ととても不安そうな顔で私に聞きます。その顔を見ていると今の不安をすこしでも和らげてあげたくなって、「うん。三鷹は海からすごく遠いから津波の心配はないし、地震が起きても畑とか広いところも多いから大丈夫。洪水も起こらないよ。」と返答していました。そのたびに娘は一瞬の安堵の表情を見せます。

しかしある時に、「この教え方は、実際に災害が娘の身に降りかかった時に、娘の命を救うことになるのだろうか?」と考えました。答えはNoです。娘の命を守るには、安心させてあげるための耳に心地よい言葉だけを伝えるのではなく、命を守るための実際的な方法を教えなければいけないと思いました。これからは娘が一人で行動することもあるでしょうし、津波や洪水の被害の恐れのある地域に旅行に行くこともあるでしょう。娘の命を守ること・その方法を教えてあげることは親の大切な務めですよね。これからは、その務めを十分に果たせるように頑張ります!


10月1日に立ち上げた防災団体『やろうよ!こどもぼうさい』を通して、我が家だけではなくてたくさんの子どもたちにもそのことを伝えて行けたらいいなと思っています。楽しみながら学べるイベントやワークショップをじっくり考えて行きます!

やまざきひかる

2015年10月3日土曜日

防災・減災への継続的な意識

2011年に東日本大震災が発生した後も日本各地で災害が発生し、たくさんの方が被災されました。そして先月、茨城県常総市と宮城県大崎市では記録的な大雨で堤防が決壊し、広い地域が水没した大きな災害は私たちの記憶に鮮明に残っています。


その災害から3日後に鬼怒川の氾濫で水没してしまった常総市にある田んぼでお手伝いをさせていただきましたが、被災地域に入ると全くひかない水・動かなくなって道路に放置されたたくさんの車・水圧に押されてぐにゃっと曲がったガードレール・積み重なった瓦礫の山などを目にして、自然災害の恐ろしさとそれに対抗する私たち人間の力の小ささをあらためて実感しました。

常総市は、東に小貝川・中央に鬼怒川・西に利根川と大きな川に囲まれています。そして平成に入ってからだけでも3年・5年・8年・10年・11年・14年・16年・20年・23年と、数多く水害が繰り返されて来ました。また常総市の洪水ハザードマップを見ると、市内の広範囲で2mあるいは5m以上の浸水が想定されていたこともわかります。(※参照:常総市洪水ハザードマップ) このことからも、行政や市民の皆さんの災害への意識は決して低くなかったのだろうと想像できます。しかし実際には「あそこが決壊するとは思わなかった」という声が報道されたり、避難指示が出ている地域でも避難せず自宅にとどまられた方が多数おられたことをお聞きしたりすると、防災・減災への高い意識を保ち続けることがいかに難しいことなのかということを考えさせられます(もちろん避難することが逆に危険だったケースや、物理的に避難が難しいという方もおられたと思います。全ての状況を知ることができませんので、一般論と受け取っていただけると嬉しく思います)。

東京にもそして全国にも、生まれてから一度も大きな災害を経験したことがないという人も大勢います。そのような方々も含めて防災・減災への気持ち、そして自分と自分の大切な人を絶対に守るんだという決意を、私たち全員が繰り返し繰り返し意識することが本当に大切なんだと強く実感しています。どこかで災害が起きたという報道をテレビなどで目にした時には、災害はいつか自分の身にも起こるかもしれないと考えます。でも日常の生活を送るとすぐに忘れてしまう…悲しくもこれが人間の傾向です。防災・減災を一時的な“流行り”ではなく、自分と家族の“文化”にできるといいのではないでしょうか。


今日は東京の池袋にいました。ふと見上げると高層ビル。まずは今ここで大地震に遭遇したらどう行動しようか考えました。私自身、防災について考え続け、高い意識を継続して保てるようにがんばろうと思います!

末筆ではありますが、この度の災害において被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

やまざきひかる

2015年10月2日金曜日

命と死…

~自分の街で災害が起きた時、あなたは大切な人を守れますか?~

昨年から、このメッセージを伝えている陸前高田市ドキュメンタリー『あの街に桜が咲けば』(小川光一監督)の上映を応援しています。この映画は、東日本大震災被災地である岩手県陸前高田市の津波到達ラインに桜を植えることで後代の人に津波の教訓を伝えようという壮大なプロジェクト、「桜ライン311」の1年目から3年目の活動を追ったドキュメンタリーです。東日本大震災の大きな被害と深い悲しみを表現することで恐怖を煽るというものではなく、「自分たちと同じ思いをしてほしくない」という被災地の人たちの切なる想いを伝えています…。

正直言うと、この映画に出会う前は防災についてあまり深く考えられませんでした。備えておけることは最低限やるけど、まあなるようにしかならないし、ジタバタしても仕方がないという感覚でした。しかしそれは間違っていました。大切な人には生き残ってほしいしできるなら守りたい、もう災害で誰にも死んでほしくない…。心の片隅に子供の頃からあった一種の『あきらめ』が、その正直な気持ちを無意識に抑えていたのかもしれません。


生きたいのに生きられないこと と 生きたいのに生きないを選ぶこと 

命と死は表裏一体、命と死は混沌と渦巻いているような気がします。
この数ケ月は自分に関して死を意識する時間が多いのに、ほかの人には死んでほしくないし災害が起こった時に命を守る方法を知ってほしい。矛盾を感じるけれどこれが今の正直な想いです。
この映画の全国上映を来年の3月までお手伝いします。そのあとは映画から離れて、一人の防災士として被災地の人たちの切なる想いを伝えて行きます。

自分の街で災害が起きた時、自分と自分の大切な人を守るため、今できることを行いましょう!

『あの街に桜が咲けば』公式サイト

やまざきひかる

2015年10月1日木曜日

防災の任意団体を立ち上げました

本日2015年10月1日付で、子ども・親子の防災意識を啓発・啓蒙するイベントを企画・運営するための『やろうよ!こどもぼうさい』という防災団体(任意団体)を立ち上げました。

今年度中の防災士資格取得を目指しながら、イベントの準備も進めています。

10月と11月に、多摩市・三鷹市・練馬区の3箇所で防災ピクニックをやります。
それぞれ4組ほどの友人家族と一緒に防災ピクニックをやりながら、こういうやり方がいいんじゃない?こんな取り組みを織り交ぜたら楽しいんじゃない?ということを一緒に学びたいと思っています。ある程度形が出来上がったら、防災ピクニックを流行らせちゃうようなイベントへの取り組みを考えて行きます。

やまざきひかる